発言しやすくなる!ヤザワ発言術で立場を変換。会議を劇的に変える!

会議で「言いたいけど、言えない」と気持ちが高まるのにそれを押さえなきゃいけない歯がゆい思いをしたことはありませんか? 反対意見を恐れたり、個人的な摩擦を避けたいと思うあまり、本質的な意見を飲み込んでしまう…。

また、会議で参加者からの発言が少ない場合、会議の生産性は下がり、組織にとって大きな損失です。

今回は、そんな会議の「心理的安全性」と「生産性」を一挙に高める、立場を変えた発言術をご紹介します。あのカリスマ・矢沢永吉さんの伝説的なエピソードから、その極意を学びましょう!

カリスマが実践!「俺」と「矢沢」を分ける視点

日本を代表するロックアーティスト、矢沢永吉さんには、彼のプロフェッショナルな姿勢を示す有名なエピソードがあります。

エピソード:「俺はいいけど、矢沢は何て言うかな?」

長年にわたり、矢沢さんの周囲で語り継がれている話です。

ある時、矢沢さんのスタッフが、ご本人に対してある要望を伝えに来ました。その要望に対し、矢沢さんは次のように返答したと言われています。

「俺はいいけど、矢沢は何て言うかな?」

この言葉を受け取ったスタッフは、その要望が通らないものだとすぐに理解したそうです。

ちょっと聞いただけでは出来事の意味が良くわからないかもしれませんね。丁寧に見ていきましょう。

なぜこの言葉が響くのか?

一見、不思議な返しですが、ここにプロフェッショナルの極意があります。

  • 「俺」:これは、一人の人間としての矢沢永吉さん個人の考えや感情です。
  • 「矢沢」:これは、アーティストとしてのブランド商品、そして何十年もかけて築き上げてきたビジネス全体の象徴です。

彼は、一人の人間としては「まあ、いいか」と思えることでも、「商品としての矢沢永吉」という、客観的な視点・立場を通すと、それは受け入れられないと判断したのです。

つまり、一人の人間でありながら、個人的な視点である感情ファンから求められている立場の視点を、明確に切り分けているということです。

会議で使える!「立場変換」発言術の構造

この矢沢さんの視点こそ、会議で「言いにくい本質的な意見」を伝えるための鍵となります。反論を恐れることなく、会議の本質的な議論を進めるには、自分個人(俺)の意見として発言するのではなく、「第三者の視点」「共通の目的」という立場に意見を預けて発言するのです。

参加者側:摩擦を減らし、客観性を出す

自分が強く賛成/反対したい意見があるけれど、感情的になりたくない、あるいは反対意見をもらうのが怖いとき。会議で意見が言えないと悩む必要はもうありません。

❌ BAD:「私はこの意見には反対です。」

個人個人の摩擦が起きやすい。

✅ GOOD(立場変換の具体例)

  • 組織目的を基準にする場合: 「このアイデアは、組織の目的(例:『顧客満足度No.1』)を基準に考えると、こういう課題があると思いますが、いかがでしょうか?」
  • 他部門の視点を借りる場合: 「私個人は賛成ですが、コスト部門の立場で考えると、この投資対効果は厳しいかもしれません。競合他社の視点では、このサービスはどのように評価されるでしょうか?」

このように、意見の出どころを「自分」から「組織の目的・ルール」という共通のゴールに切り替えることで、発言が冷静で客観的な議論のたたき台に変わります。

司会・ファシリテーター側:議論を本質へ誘導する

参加者が個人的な感情や遠慮で発言を躊躇している、あるいは議論が個人的な好き嫌いに寄りすぎていると感じたとき。優秀なファシリテーションのコツとして、この「切り分け」を使いましょう。

チューケンくん
チューケンくん

ファシリテーションって何?

所長
所長

話し合いがより良く進むために、さまざまな工夫をする能力のことだよ。この場合、発言しやすさを作るために言葉の促しを工夫するということだね。

❌ BAD:「Aさんはどう思いますか?反対ですか?」

→ 個人の賛否を問うため、遠慮が生まれやすい。

✅ GOOD(切り分け)

  • 「俺と矢沢」の分離:個人的な感想とは別に、今私たちが向き合っている課題(例:『納期遅延の解消』)を最優先に考えると、この案はどのように評価できますか?」
  • 客観視点の提示: 「皆様の個人の賛否差し置いて、このアイデアをお客様の立場から見たとき、どんなリスク可能性が見えるでしょうか?」

このように立場や視点を切り分ける前振りをすることで、参加者は「自分の意見(好き嫌い)」ではなく、「役割としての意見」を発言しやすくなります。結果として、心理的な安全性が保たれたまま、生産性の高い本質的な議論が生まれるのです。

チューケンくん
チューケンくん

発言の内容が薄かったり、的外れかもって感じて、「自分の未熟さが際立ったらどうしよう」って思っちゃうことがあります。

所長
所長

発言者だったら「あくまで個人の主観ですが」とか「ふと思っちゃったんですけど」と前置きするといいよ。進行側だったら、あえて「思うのは自由ですから、賛否はせずに一旦、言いたいことを出し合いませんか?」と投げかけてもいいよ。個人的な感想をきっかけに議論が進む可能性が高まるからね。

まとめ:あなたは「俺」と「矢沢」を使い分けられていますか?

会議をより良いものにするためには、参加者全員が「個人的な自分(俺)」と、「役割・目的を担う自分(矢沢)」を意識的に使い分けることが重要です。

あなたの次の会議では、ぜひ「俺はいいけど、議論の目的に照らすとどういう考えになるかな?」という視点を取り入れてみてください。きっと、今までの会議よりも発言の多い状況が作れるはずです。

今すぐ行動!あなたの会議を変えよう

この発言術を試して、あなたのチームでどんな変化が起きたか?

ぜひ、その結果をコメント欄で共有してください!

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