「うまく会議ができるか心配」
「あと数日で会議だけど、何かモレはないかなぁ」
「もうすぐ会議が始まる、なにも準備できなかった」
こんな思いを抱えることはありませんか?
会議は、チームにとって、組織にとって、重要な合意形成を行うために必要不可欠ですが、それがきちんと成功するには十分な準備が欠かせません。準備が整っていない場合、
- 無駄に時間がかかる会議
- 発言者が偏る会議
- 自分たちが何を決めればいいのか見失ってしまう会議
などが起こり、仕事の成果に悪影響を及ぼし、ひいては信頼や評価が下がってしまいかねません。
会議って参加者が集まればなんとなくできるものだと思ってました。
メインの業務に比べて会議のやり方って見落とされがちなんだよね。
こんにちは、当サイト(ワクワク会議研究所)の所長です。私は企業団体の会議に10年間取り組み、今は企業の会議改善コンサルタントをしています。しかしその過程では、有意義な会議を開催できるようになるまで沢山の失敗を重ねてきました。
そこで、ここでは会議の前に確認すべき5つのポイントについて紹介します。特に、迫る会議に向けて十分な時間が割けない場合にオススメの内容を学ぶことができます。
- 会議中に慌ててしまうことを減らせる。
- 最低限のポイントがわかる。
- 要点が絞られているので、会議に初めて参加する人でも効果がある。
「確認」は個人で終わらせず、上司や担当者と行いましょう。
会議の目的と議題の確認
会議の目的と議題は明確になっていますか?
議題をこなすことで目的が達成できそうですか?
また、それが参加者に告知されていますか?
この3つの問いが1セットで必要な最優先の確認となります。
これは誰かと旅をする際の目的地とルートの明確化、ルートの妥当性チェック、それら情報の共有にそのまま置き換えて考えることができます。
例 ~旅で考える~
浅草の浅草寺へ行きたい(目的地の明確化)
バスで空港へ行き、飛行機で羽田へ、そのあと電車で浅草へ(ルートの明確化)
〇月〇日に間違いなくたどり着けるか(ルートの妥当性チェック)
下記の連絡(情報の共有)
浅草旅行 〇月〇日
行程 バス~飛行機~電車
いかがでしょう。これらがないと、誰かとの旅ができないと思いませんか?
ではこれらを会議にあてはめてみます。
例 ~会議で考える~
顧客からもらった新規依頼にチームで対応したい(会議の目的)
議題の明確化
議題
・依頼の達成に必要なアクション検討と決定
・そろえる道具のリストアップ
・役割分担とスケジュールの設定
この議題で大丈夫か上司に確認をとる(議題の妥当性チェック)
社内チャットで目的や議題の配信(情報の共有)
会議に必要な文書や資料の確認
会議で必要な文書や情報を事前に準備しておくことは、会議のスムーズな進行に必要不可欠です。
最低限必要なもの
- 次第(会議の目的、議題が記載されたもの)
- 議題の議論に付随する文書
なぜ必要なのか
メンバーと議論する際、前提で知っておく情報がそろっていれば、的を絞った議論ができます。ただ、メンバーそれぞれには都合があり、理解度にバラつきがでてしまうものです。資料があるということはそこに記載された分については理解度のバラつきを抑えることができます。
・上記はそれぞれ1枚で完結する資料であることが望ましいです。多すぎる情報は重要な内容をわかりにくくしてしまいます。
・できる範囲で、議題の時間配分や参加者名簿、これまでの経緯などの追記も工夫すると会議の質が高まります。
出席者の確認
会議に出席する人々が誰なのか、それぞれの役割や立場は何かを確認しておくことが大切です。
なぜ必要なのか
会議では状況に応じて意見交換や意見の分類分け、合意形成(みんなで決めたという事実作り)を行います。十分に議論されるためには議論と関係する役割の方の意見や、決定に欠かせない立場の方が大切になります。
必要以上に人数が増えないことにも注意しましょう。一般的には人数が7名を超えて多くなるにつれ、発言の機会が減り、参加者に悪気がなくても活発な会議に悪影響がでます。
会議室や会議システムの確認
会議室や会議システムが正常に動作するかどうかを確認することはスムーズな議論に欠かせません。
なぜ必要なのか
例えば音楽ライブや演劇をあなたが開催したとして、会場が使えなかったり、本番が始まり機材に不具合が出たりしたら、来場者は楽しめるでしょうか。またそんな事態が起きた場合、あなたは冷静でいられるでしょうか。開催内容以前の問題になりますよね。参考に、ありがちな不具合をリストアップしてみます。
ありがちな不具合
- ホワイトボードのマーカーがかすれて字が書けない。
- 会議室の予約時間を間違えている。
- リモート会議をやるための配線が足りない。
- PCが自動更新のタイミングになり使えない。
問題なくできると思い込んでしまうことで、確認をしなかったために、結果として本番で不具合が出ることがあります。念のためと言い聞かせて丁寧に1つずつ確認しましょう。
開催日程と時間配分の確認
開催日程や時間配分の確認はうっかり忘れてしまうことがある確認事項です。
開催日程について
会議の主催者や担当者は、参加の動機が自発的なので忘れることが少ないかもしれないですが、招集されているメンバーはその他の事情で忘れてしまうことも考えられます。リマインド(再確認)として敢えて直前に連絡することでドタキャンを防げます。
時間配分の確認について
時間配分が適切かどうかよりも、時間配分されていることが重要です。それを基準として、実際にどのくらいオーバーしたかなどが、次の開催での時間配分に役立つからです。状況によっては参加者の集まりが悪く、時間を押して開催することもあります。時間配分があれば、その場で配分のやり直しが簡単にできます。
場合によっては議題の優先順位を見極め、次回以降に持ち越す議題を選別することもでき、時間の有効活用につながります。
まとめ
会議の前に確認するとよいことを5つに絞ってご紹介しました。より良い会議を行う上ではたくさんの工夫がありますが、一方でこの5つを押さえておけば大きな失敗を防ぎ、時間の無駄になるような会議をせずに済みます。
5つの確認
- 会議の目的と議題の確認
- 会議に必要な文書や資料の確認
- 出席者の確認
- 会議室や会議システムの確認
- 開催日程と時間配分の確認
冒頭の繰り返しになりますが、他者と確認をとることでモレを大幅に減らすことができます。ぜひ実践してみてください。