「会議の司会、どうやる?」って思ったら最初に知っておくべき3つのこと。

会議で司会をやることになると

「やり方がわからない」

「やり方はわかるけどうまくできるか心配」

「司会?司会進行?なにが違うの?」

と思われる方はいらっしゃるのではないでしょうか。

こんにちは、当サイト(ワクワク会議研究所)の所長です。私は企業団体の会議に10年間取り組み、今は企業の会議改善コンサルタントをしています。しかしその過程では、有意義な会議を開催できるようになるまで沢山の失敗を重ねてきました。

そこでこの記事では司会とは何なのか、どのようにやればいいのかを解説してみます。

チューケンくん
チューケンくん

ネットで「司会」について調べたんですけど、ちょっとずつ説明が違うんです。

所長
所長

そうなんだよ。結構あいまいなんだ。そのあたりも合わせて説明するね。

司会とは?

会議においての司会は結論から言うと、「場面の切り替わりを表現する」という役割になります。

会議は複数人で(主に)思考や言葉を使って取り組むので、場面や議論の切り替わりが視覚的にわかりづらく、司会の人が「では今から○○の議題に移ります。」「これにて○○は終了となります」などと宣言することで一同が区切りを共通認識できます。

チューケンくん
チューケンくん

え?もっと参加者に意見を求めたりとかやることいっぱいありそうですけど。

所長
所長

進行っていう要素がどれくらい求められるかってことだね。

さて、厄介なのは司会が進行もいくらか担当する場合です。進行とは参加者からの発言を議論の目的に向かってコントロールする意味合いが含まれていて、発言を促す、意見を整理する、合意形成を補うなどをどの程度行うのか曖昧さがあります。これはwikipediaからも理解できますので抜粋をご紹介します。(進行については別の記事でご紹介します。)

司会(しかい)は、放送番組(テレビ番組・ラジオ番組)や舞台・宴会・結婚式など、衆目の中でのイベントの進行を司ること、あるいはその人。後者は司会者(しかいしゃ)とも呼ばれる。

役割

司会は引き立て役、縁の下の力持ちとして、イベントを「始め、進め、まとめ、終わらせる」(始進ま終)役割を担う。司会は独善的にならず、かつ出席者におもねらず、公平でなければならない。ただし、放送番組では人を笑わせたりお世辞を言ってゲストを引き立てる「道化役」としての司会も存在する。 司会の具体的な役割としては以下のようなものがある。

  1. 時間を管理し、イベントを予定通り進行させる
  2. イベントの出席者を参加者に紹介する
  3. 出席者の発言を引き出す
  4. 会場の雰囲気を演出する

会議では、時に司会が議長以上の権限をもって、リーダーとして運営を行う場合がある。この場合、司会は公平さを保ちつつ、発言の統制などを行い会議をまとめることになる。

ウィキペディア ~司会~

会議においては、互いに意見を発言し、受け止め、一同で何かしらの答えを決めるという流れがあるので、これら意見交換がスムーズに行われるよう介入することも司会が担う場合に司会進行と表現されるのが一般的と考えています。ですが、話し合いは参加人数が増えるほど複雑さを増し、より高度な介入が必要になります。

最近では進行面はファシリテーションというスキルを発揮するファシリテーターという役割が担うことが主流と言えます。議論の複雑さを司会がまとめて受け持つには負担が大きくなりますので、司会はできる限り進行を担わず、ファシリテーションが得意な方に任せることをお勧めします。

チューケンくん
チューケンくん

ファシリテーターなんて社内で聞いたことないです。

所長
所長

だとするなら、司会は進行も求められる組織にいるってことかもね。進行をしたことのある人にいろいろ聞いてみるといいよ。

ファシリテーションとは、議論が円滑に進むようにサポートすることを言います。ただ、会議にとどまらずもっと広い意味では何かしらの活動に対してもサポートすることを指す場合もあります。

具体的には、発言の促し、発言の整理、議論の展開のコントロール、発言者のバランス調整、議論の合意形成までサポートすることなどがあり、さらには時間配分を気にしたり、自分も参加者として意見するケースもあり、議論と同時進行で沢山の事柄に意識を向ける必要があるため、得意な人がいるととても助かる一方で司会が担うとかなり大変です。

ここでは議論のサポートは改めさせていただき、その他の「場面の切り替わりを担う」やり方などをご紹介します。

司会の役割 ~切り替わり~

早速、例題の会議に対して、司会がどう切り替わりを担うのか見てみましょう。

○月×日
△△会議

次第
1.議題A
2.議題B

この場合、司会が入るのは

  • 開会
  • Aのはじめと終わり
  • Bのはじめと終わり
  • 閉会

のタイミングとなります。具体的なセリフで考えると、
「お集まりの皆様、お疲れさまです。今から○○会議を始めます」
「では議題Aについて、担当のaさんお願いします」
「aさんありがとうございました。これにて議題Aを終わります」
「つづきまして・・・」(議題Bに移る)
「ありがとうございました。これにて本会議の議題が終わりました」
「これにて○○会議を閉会とさせていただきます」
などの宣言が考えられます。

実際の会議は参加メンバーとの関係性が影響すると思うのでもっとフランクな言葉使いになったり、宣言を省略することもあるかもしれません。台本があることもありますが、自分の介入タイミングが分からなければ、議題の担当者や参加者一同に確認を取ってから宣言するといいでしょう。

司会の役割 ~復唱~

場面の切り替わりが主な役割ですが、会議参加者により貢献できる内容を盛り込むこともできます。

議論の結果、決まったことを復唱する。ということです。

例)「それでは議題Aについての決定事項は来週の木曜に佐藤さんが集計結果を社内報で配信するということになります。」※下線部が決定事項

チューケンくん
チューケンくん

復唱にはどんな意味があるんですか?

所長
所長

全員で決めたことはこれだよね、という共通認識の念押しだよ。

この時、5w1hに当てはめ、

誰が(who)

いつ(when)

なぜ(why)

何を(what)

どこで(where)

どのように(how)

実施するのか、具体的に復唱すると決定事項のモレが減ります。

決定事項を復唱することは、割と忘れやすいです。ですが、当研究所ではメンバーが共に時間をかけて生み出した決定事項は全員にとっての大切な成果物なので、分かち合う意味を込めて復唱するべきと解釈しています。

仲間と獲得した成果
所長
所長

会議の決定事項は実行されることに意味があるので、whoの当事者以外の人も関心を持つ意味で確認し合いたいね。

司会の役割 ~紹介~

司会の役割が場面の切り替わりとご紹介しましたが、会議参加者の認識について足並みを揃えることができるので、言い換えればその都度シチュエーションを大切に取り扱う表現を担っているとも言えます。なので、参加者の紹介、ゲストの紹介、資料の紹介、告知などを担当することも求められる場合があります。

チューケンくん
チューケンくん

バラエティー番組とかで司会がやってるやつですね。

所長
所長

そうそう、実際の司会者がどんなふるまいをしているか、どんな言葉使いをしているかは参考になるね。

まとめ

ということで、司会をやる時に最初に知っておくといい役割、具体的なアクションについて紹介しました。

司会は場面の切り替わりを表現する役割

進行の役割をどの程度含むかどうかは上司や仲間に確認をとる

司会には大きく3つの役割がある。切り替わり / 復唱 / 紹介

これらができれば司会として大きな失敗はなくなります。ご活用いただければ幸いです。

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